会長挨拶

会長 畑矢 健二
会長 畑矢 健二

若い世代の交流を広げよう

広島県日韓親善協会会長 畑矢 健二

 

  取材で訪れた長崎県の対馬から韓国・プサンの夜景を眺めたことがあります。海峡を隔てて指呼の先に明かりが見えました。一衣帯水の言葉そのまま、日本と韓国の近さを感じました。
  対馬、下関、室積、蒲刈、鞆、牛窓と海峡から瀬戸内海に至る港を巡る機会が何度もありました。朝鮮通信使の立ち寄った古来からの潮待ちの港です。呉市の下蒲刈島では通信使の歴史を紹介する博物館があり、福山市鞆の福禅寺には通信使の高官による「日東第一形勝」が掲げられています。瀬戸内市牛窓には通信使ゆかりの唐子踊りが今も伝統文化として引き継がれています。
  瀬戸内海は朝鮮半島と日本を結び付ける海路でした。各港に刻まれた伝承や文化は、人々の交流が根差していた証しに違いありません。
  このたびの総会、理事会で8代目の会長を拝命しました。歴代中国放送の社長で1994年以降会長を務められた堀口氏、金井氏、安東氏、青木氏に比べ力不足ではございますが、精一杯取り組んで参ります。
  この5月、日韓の市民レベルの交流が見事な実を結んだのは、大邱の日を記念して広島市を訪れた大邱市立交響楽団の原爆ドーム河岸でのコンサートでした。演奏に魅せられて多くの市民、観光客が公園の一角にあふれました。聴き入る若者が多かったのが印象的でした。また8月の平和記念公園では日韓学生通信使の両国の学生たちが韓国人原爆犠牲者慰霊祭、8・6式典にも参加していました。
  日韓国交正常化してちょうど50周年の節目の年でもあります。新しい形、とりわけ若い世代の交流をつくりだすことが大切です。美しいハーモニーに感動した河岸コンサートを思い出しながら、市民レベルの日韓交流の輪をさらに広がることを願っています。どうぞよろしくお願いします。

 

2015年8月