第 109 集 (2012年11月)

□ 初の西中国チャンピオンに世根村さん(岩国)
        第7回「日韓(韓日)スピーチ&交流」(11月18日)

7回目を迎える「日韓(韓日)スピーチ&交流」が11月18日(日)、広島市南区の広島市留学生会館で開かれました。
  スピーチ大会は例年どおり広島地区の在住者を対象とした韓国語と日本語のコンテストのほか、今年は広島・山口・島根3県の成績優秀者を集めた西中国大会が初めて開催されました。
  8名が参加した西中国大会では山口県岩国市の会社員、世根村純子さんが最優秀に選ばれ、副賞のハワイ航空券が贈られました。

 この催しは広島韓国教育院、民団広島県本部、広島県日韓親善協会が広島平和文化センターとの共催で開いたもので、同日は韓国語を学習している主婦や学生など約150人が集まりました。
  まず、開会セレモニーがあり韓国教育院の崔圭憲院長と民団広島県本部の権五源団長が「平素の勉強の成果を存分に発揮してください」と出場者を激励。辛亨根総領事も「今、韓国と日本の間には波風で立っているが、こういう時だからこそ言葉を通じた相互理解をはかりたい」と述べました。
  コンテストは韓国語部門に22名、日本語部門に11名が出場。ひとり3分の持ち時間で「韓国(日本)の友へ」というタイトルで、韓国(日本)の友人との出会いや思い入れの深さなどについて語りました。
年齢は高校生から70歳代まで、国籍もアメリカ人を含めて多彩で、チマチョゴリや和服、テコンドーの胴衣をまとった女性などが様々なパーフォーマンスを繰り広げました。

広島大会の入賞者は以下の通りです。

韓国語部門
大 賞   大橋 菜未   李 香 葉
金 賞   ショーナ・ロス 中野  勝
銀 賞   松岡 絵里奈  杉沢  忍
銅 賞   山本 尚子   藤高 リリ
       玉木 昌子   清水 仁美

日本語部門
大 賞   張 ユウジョン
金 賞   チャ・ジュヨン
銀 賞   イ・ジョンヒョン
銅 賞   蘇 湖 元    金 智 勲

  韓国語部門の大賞を獲得した広島市安佐北区の会社員、大橋菜未さんは大学時代に部活動で出会ったテコンドーを通じて人と支えあう大切さを学んだこと、韓国語を身につけ本場の韓国で練習方法を習得したいことなど、実技をまじえてアピールしました。
また金賞の南区の基町高校2年、李香葉さんは民団主催の母国研修に参加して自分と同じ在日同胞が多いことを初めて実感し、韓国の大学に進学したい意欲が強くなったことを話しました。
  日本語部門では比治山大学に留学している南区の張有?さんが大賞を受賞しました。張さんはアルバイト先で知り合った日本人夫妻から他人を信頼することの大切さを教えられ、内気な自分も勇気を出して人に接すれば「縁」が「絆」にまで深まることを学んだ、と述べました。

西中国大会は広島大会の終了後、午後2時から開かれました。
この大会は韓国総領事館の提案を受けて今年初めて実現したもので、広島大会で大賞を受賞した大橋菜未さん、李香葉さんを含め、岩国・下関・島根の3地区から選ばれた各2名、計8名が出場しました。
それぞれ、地元のスピーチコンテストで優秀な成績をおさめた人達が集まった「決勝大会」だけに、スピーチのレベルも高く審査員を悩ませました。
  結局、最優秀賞は「ビックリ!韓国」と題してスピーチした山口県岩国市の会社員、世根村純子さんに決まりました。
世根村さんは韓国語の勉強を始めて3年間で5度の韓国旅行をし、様々な異文化に驚いた体験を語り、これからはもっと(韓国語を勉強して)現地の人達とのコミュニケーションをはかりたい、と話しました。

入賞者は次の通りです。

西中国大会
最優秀賞  世根村 純子(岩国)
優秀賞  川脇 モカ (下関) 大橋 菜未(広島)

  なお、広島大会で大賞を受賞した大橋菜未さんは西中国大会でも最優秀に次ぐ優秀賞に輝き、韓国旅行券と賞金3万円のダブル受賞となりました。


 二つのスピーチ大会のあと恒例の交流会がありました。李菊枝さんを中心とする広島県日韓親善協会のボランティアグループの主婦達手造りの韓国料理を囲んで、コンテストの出場者も応援の人達も一緒になって楽しい交流のひとときを過ごしました。